9月4日 【公開講座】~「ワーキングデスクづくり」を開催しました!~

 くまもと林業大学校「林業体験・学習コース」の公開講座は、林業に興味のある一般の方に対して、森林・林業に関する講座を開催しています。
 今回は、KEYCUSプロジェクトの國武信子さんと柿本弘子さんを講師に迎え、「ワーキングデスクづくり」を行いました。講師の國武信子さんは、造林業(木を育てること)、素材生産業(木を伐採すること)を國武林業として行ってきましたが、山では何十年も育った木が、持ち出し費用がかさむため、倒されたまま放置されていたり、持ち出されてもチップ材として利用されてしまう状況に罪悪感を持っていました。そこで、市場では価値のないとされる材を利用するため、「木を活かす、森を楽しむ」をコンセプトにした取り組みをスタートしました。現在は、柿本弘子さんや、デザイナー、家具作家と協力して、木を活かした様々な商品を製作し、販売まで行っています。
 今回準備していた「ワーキングデスク」の天板の木は、竹藪の中ですっと背を上に伸ばして150年生きていた「ヒノキ」や、子どもの誕生とともに植えた「キリ」など、どこで、どのように育って、どのような思いで持ち主が育てていたかなどが分かっているものです。これらの天板を参加に選んでもらい、思い思いのサイズ、高さにしてもらい、製作しました。参加者した方からは、「どんな経緯があってここまでたどり着いたかがわかり愛着がわいた」、「木の香りがするデスクで在宅勤務がはかどりそう」といった、うれしい感想を聞くことができました。
 木を育てた人の思いを受け継ぎ大切に使っていただき、一歩進んで林業にも興味を持っていただければと思います。