熊本県では、くまもと林業大学校などで林業技術を教える「指導者」を育成する研修を実施しています。
今年度は、林業現場で講師経験のある県内の林業就業者の皆様を対象にして次の3部構成で研修を実施しました。
①課題検討会及び安全研修(令和5年8月7日(月))
・課題検討会
くまもと林業大学校で講師を務めている方々に集まっていただき、「課題の共有・検討」を目的とした意見交換を行いました。
講師それぞれが普段考えている課題を共有することができ、とても充実した検討会になりました。
・安全研修
林業技術の指導をする際は、まず「安全に対する意識」を教える必要があります。
そこでこの研修では、株式会社森林環境リアライズの石山さんを講師に迎え、林業労働災害の現状や、どうすれば労働災害を未然に防ぐことができるのかを学びました。
また、VR機器を用いた伐倒事故体験も行われ、研修生は最先端の研修を受講することができました。
↑ VR機器を用いた伐倒事故体験の様子
②伐木指導研修(令和5年8月17日(木)~)
一般社団法人林業技能教育研究所の飛田さんを講師に迎え、「どうすれば新規林業就業者に伐倒技術をわかりやすく教えることができるのか」を学びました。
「コーチング」などの「教え方・考え方の技術」を履修した後、研修生3人でコミュニケーションをとりながら1本の木を伐る実習を行いました。
普段行わない内容なので研修生が戸惑う場面も見られましたが、「技術を言語化する」を実践することができ、学びの多い研修でした。
↑ コーチング研修の様子
↑ 3人で相談しながら1本の木を伐る実習
③指導力養成研修(令和5年11月30日)
・「コミュニケーション術」研修
オフィス コミュニケーション・プラスの藤井さんを講師に迎え、「指導におけるコミュニケーション術」を学びました。
「伝え方」のほか、「アンガーマネジメント」や「叱り方」についても学ぶことができ、とても実用的な研修でした。
・伐倒指導技術平準化検討会
研修参加者全員で「伐倒指導現場を撮影した映像」を見ながら、「指導技術の平準化」を目的とした意見交換を行いました。
参加者それぞれの目線から様々な意見を出していただくことができ、平準化に向けた大きな一歩を踏み出す研修となりました。