今回、県北校と県南校合同で架線の設置と運転実習を行いました。
「架線」と聞くと耳慣れない方も多いかもしれませんが、実は電車や電柱の支線など、架線の技術は私たちの身近なところにも使われています。
林業では、ワイヤーロープを山に張り巡らせて丸太を吊って運んでくる「架線集材」という方法があり、高性能林業機械が進入できないような急峻な地形では架線による集材が有力な選択肢となります。
特に急峻な山の多い人吉・球磨などの県南地域では多くの活躍の場があります。
この方法は、ワイヤーロープを張る角度や位置など、確かな知識や長年の経験、そしてチームワークが必要とされます。
さて、この架線を張るためには、想像以上にたくさんの器具が必要です。
その一つに滑車という器具があります。この器具を使うと、何tもある重くて大きな丸太を安全に吊り上げるために、ワイヤーロープにどのような大きさの力がどの方向にかかるか計算しながら、力を分散させたり方向を変えたりすることが可能です。
生徒は周辺の木を傷つけることなく、木々の間を架線に吊るされて、丸太が運ばれていく壮大な光景に驚きながらも、緊張感を持って実習に取り組んでいました。